ビフィズス菌と乳酸菌

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乳酸菌の種類について

ビフィズス菌と乳酸菌にはいろいろな種類があります。よく間違われるのですが、この2種類の善玉菌は別物であり、その性質は異なります。ここでは、ビフィズス菌と乳酸菌の機能性の違いと種類について説明します。

ビフィズス菌と乳酸菌の違い


善玉菌にはビフィズス菌と乳酸菌がありますが、これらはちがう種類の細菌です。

ビフィズス菌はビフィドバクテリウム属に属する細菌の総称であり、その種類は全部で30種類ほど、人の腸内で発見されたもので言えば10種類ほどとなっています。

それにくらべて乳酸菌は菌属だけで26種類ほど、菌種で言えば400種ほどが存在します。そして、乳酸菌は乳酸をつくりだすだけですが、ビフィズス菌はそれに加えて酢酸も産生します。

酢酸のほうが乳酸よりも殺菌効果が高いと考えられており、酢酸んが悪玉菌の増殖を抑制することで高い整腸作用が期待できるということが言えます。

さらに、圧倒的な違いとしてあるのが、その数。ビフィズス菌は善玉菌の99.9%以上をしめており、乳酸菌は残りのわずかな比率で存在しています。というわけで、便秘解消などを望むなら、ビフィズス菌を摂るのが大事なのです。

ビフィズス菌の種類


ビフィズス菌は上記で説明したとおり、ビフィドバクテリウム属に属する細菌のことです。

いままで人の腸内で見つかっているものはビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・カテニュレイタムなど。

これらの中に細かな菌株があります。菌株とは菌種それぞれにある別の種類の菌のことで、同じ種でも異なる株であれば、性質や機能性も異なると考えられています。

ちなみに、ヒト由来のビフィズス菌でなくても、整腸作用はあります。その代表がラクティス種であり、いろいろなヨーグルトや乳酸菌サプリにつかわれています。

また、動物の腸内ではビフィズス菌よりも乳酸菌のほうが割合が高い場合が多いようです。ヒトの腸内は動物の中でも、わりと特異な感じになっているようです。

乳酸菌の種類


ビフィズス菌と乳酸菌はちがうと説明しましたが、乳酸菌には本当に多くの種類があります。

代表的なもので言えば、ラクトバチルス・ガセリ、ストレプトコッカス・サーモフィラス、ラクトバチルス・カゼイ、エンテロコッカス・フェカリス、ラクトバチルス・ブルガリクスなど。

ラクトバチルス属は棒状の桿菌と呼ばれるもので、コッカスと名のつくものは球状の球菌です。ヨーグルトに基本的に使われているのは、サーモフィラス菌とブルガリア菌です。

このほかに免疫細胞を協力に刺激するプラズマ乳酸菌、風邪やインフルエンザの予防に有効と考えられているR-1乳酸菌などもあります。

複数の乳酸菌を摂る


ビフィズス菌や乳酸菌は、いろいろなものをブレンドして摂るのが良いかもしれません。というのは、腸内フローラは人それぞれで、人によって乳酸菌の組合せは異なるので、どのヨーグルトが合うのかはわからないからです。

ビフィズス菌だけでも種類がちがうので、どのビフィズス菌が含まれたヨーグルトや乳酸菌サプリを摂るのかによって、その効果は変わってきます。

乳酸菌にいたってはより多くの種類があるので、腸内でも多くの種類が存在していると考えられ、やはり摂る乳酸菌のタイプによって整腸作用がうまく働く、働かないというのが変わってきます。

できるだけ多くの善玉菌を摂り、自分の腸に合ったものを見つける努力をするべきでしょう。